別の記事でもお伝えしましたが
我々の心理学では失感情症という呼び方ではなく
感情封印という言葉を用います。
感情封印は心の仕組みの機能である
見て見ぬふりの機能の最強級のバージョンであることを
前回の記事でお伝えしました。
感情を封印するまでには至らず、一度は殺されているレベルだと認識します。
わかりやすく例え話を用います。
ここに5歳の少女がいたとします。
母親と父親と共に暮らしていました。
父親はアルコール依存の状態で
仕事もろくにせず、昼間から酒を飲み酔うまで飲む日々が
続いていました。
父親は酒を飲むと、暴力的になり
自宅のあらゆるものを投げ飛ばし
母親に暴力を奮っていました。
その暴力は少女にも及び
シャワーでの水攻めや、お風呂に顔をつけられるなど
命に関わるレベルの身体的虐待も継続していました。
少女は毎日毎日怯えて暮らしていました。
本来守ってもらうべき家が危険地帯であり
本来守ってもらうべき父親が命の危険性がある対象でした。
唯一母親にさえ守ってもらうことが
唯一の救いでしたが、ある日、母親は家を出て行きました。
少女に何も告げずにです。
そこで、少女の心は完全に崩壊し
その後、父親による地獄の虐待が続いて行きました。
これ以上感情を感じて涙していたら自分が崩壊してしまう。
感情を封印する。と。
そして、少女はそれからも父親と暮らしていきますが
虐待環境は一切変わっていませんが
心は感情を感じないようになっていました。
もし、あなたがアニメのるろうに剣心をご存知でしたら
感情封印をしている天険の宗次郎というキャラクターがおり、
彼の幼少期のシーンがありますのでそちらも参考にしてください。
感情封印はこのようにして機能することが
おわかりいただけたかと思います。
つまり、感情封印は心がバランスを崩して崩壊してしまう前に
自らを助けるために自動的に対処したプログラムであるということです。
精神的には殺されているレベルの酷い環境にいたということです。
この記事で改めてあなたにメッセージを送らせていただきます。
本当に今日まで良く頑張って生きて下さったと思います。
生きているだけでもう十分に頑張って来られた方だと思います。
では、本題の感情封印の解除方法をお伝えします。
感情封印は、先ほども申し上げました通り
あまりにも地獄の環境が続くことで、自らが決断し
機能させたプログラムです。
感情封印を行うことによって得ている報酬は
心の崩壊です。
逆説的に言えば、感情を感じてしまえば
心が再度崩壊するという恐怖を感じているはずです。
そのくらいのトラウマが形成されている
ということです。
本来、自分の身を守るためのプログラムですから
感情封印のままでも、全く問題ありませんが
感情封印を続けていることで、幸せや喜びも感じません。
幼少期の時は自らの命を守るための適切なプログラムですが
そこから何十年も経過し、大人になった今は
自分でも命を守れると認識しています。
そのため、感情封印を解くには
まず、封印せざるを得なかった幼少期の出来事を
真正面から向き合っていき
わたしは、あの時に感情封印をしたんだと
再確認するようにしてください。
そして、感情封印を辞めると決断し
感情を豊かに感じる自分になると決断し続けてください。
その際に最も難しい壁となるのが
感情を感じることで、自分が崩壊してしまうのではないか?
という恐怖です。
この恐怖を超えるには、勇気しかありません。
勇気を出すことで、感情封印を解くことが可能ですが
感情を感じないため、勇気の感覚がわからない可能性もあります。
別の記事でも解説しましたが、感情封印は見て見ぬふりの最強級バージョンですが
実際には心の奥底で感情を感じています。
つまり、本当は感情を感じているのです。
あなたは壊れていないのです。
崩壊していないのです。
あの幼少期の時は、自らを守るために
適切なアクションだったと思います。そのおかげであなたは今日も生きてくれているからです。
しかし、もう大丈夫です。
心は壊れていないのです。
壊れないのです。
とてもとても怖いと思います。
しかし大丈夫です。全ての感情を受け取る力があなたにはあります。
また感情を感じることで、これからの人生は
さらに豊かになるでしょう。
どうしても難しい場合は心理カウンセリングが必要です。
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